教室の活動やメンバーの様子ご紹介

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コロナ禍での三線レッスン・思うこと

新型コロナウィルスは芸能の世界にも大きな影響を及ぼしています。大きな発声をともなう琉球古典音楽も公共の会場を借りることができず、大人数での稽古がなかなかできない状況です。当教室でも手指消毒、マスク着用、換気扇の使用、1対1の個人稽古です。最近はマスクをしていればかなりリスクを下げられるように感じるので徐々に少人数グループ稽古を再開できればと考えています。

 コロナ禍は悪いことばかりではありません。これを乗り切るためにいろいろ新しい方法が試され、音楽でもオンライン〇○というのが取り入れられるようになりました。当教室でも公共交通機関使用を避けたい人や海外在住メンバーとオンラインレッスンを行っています。WiFi状況のよいところならば同時演奏は無理でも独唱で稽古が問題なくでき、停滞をまぬがれられます。

 ではオンラインレッスンだけで古典音楽の習得は可能なのでしょうか?それは可能だともいえるし不可能であるともいえます。私は自分の師匠の演奏時の息遣いや体の使い方、ナマの演奏の歌声と姿、さらに休憩時の雑談!をまじかで繰り返し体験することで,そのわすかでも自分自身に投影されてくるものがあるのではないかと思っています。

 弟子が師匠に似る、のはいつも近くで見て聴いて真似ようとするからですね。オンラインで節入りの習得は可能だと思います。師匠の心の機微や歌の緩急抑揚といったもの(想いの表現にもつながる)をそこに感じ取ることができるのかはわかりません。節入りが楽譜どおりできればよいものでないところがこの音楽の大変難しいところです。ベースに師匠とのそうしたつながりがあれば、それをひとつの支えとして長いみちのりを歩んでいけそうです。またそれが伝統芸能だと思います。

日本研究のため来日して古典三線に取り組むBさん

 Bさんはドイツから日本文化の研究のため、ある大学院に留学していた頃、三線を習い始めました。当時、根津の風情あるスベースで三線体験教室を開いていました。昔の面影の残る谷根千界隈は外国人に人気で、三線体験にも外国の方が多く来場していました。しかしお知らせチラシは近隣にしか配布していなかったので、ちょっと離れた地域に住んでいたBさんが参加したのは本当に偶然です。
 ほんの2時間程度の初レッスンでしたがそのまま習うことに。さすが日本語には全く問題なく、というか、むしろ本土の人よりも沖縄の発音に手こずることがないというのは、他の外国の方にもみられます。とても稽古熱心でみるみる上達。フットワーク軽く八重山支部の発表会へも出かけました。保存会賞をとってからいったんドイツへ帰国。また向こうでも独りで稽古を続け、時々その様子をビデオで送ってくれました。こうした姿勢はとても嬉しいですね!
 再来日してからはドイツの国の機関に仕事を得て、少し忙しくなったなかでも新人賞を獲得。しかし新型コロナの影響で外出自粛があったり母国へ帰ることができず我慢の日々が続いています。Bさんの目標はドイツで三線を教えることだと以前話してくれました。今の状況にめげずに頑張ってほしいと思っています。

自分の日常とは違う世界を知ることが楽しみなAさん

埼玉在住のAさんは当教室ではかなりの古株ですが,三線稽古はいたってのんびり。歌と三線のからみあいに四苦八苦,暗譜も苦手なため舞台に出るのも遠慮がち。入門してすぐにあつらえたユニフォームは新品のままです。琉球古典では舞台上では暗譜原則なので,ちょっとがんばらないといけません。
 しかしそんなAさんは,毎年7月七夕に沖縄で開催される「歌鎖」を鑑賞しに沖縄まで出かけます。一流の若手イケメン演奏家が勢ぞろいしての琉球古典音楽演奏会は毎年大人気です(今年はコロナのため中止)。ひそかに〇〇さんのファンだとか?!
 Aさんいわく,三線がうまくいかなくても,これまで知らなかった沖縄芸能の世界,そしてそこで活動する人々と身近に接する機会を得られることが自分にとっては楽しみ・・。演奏するだけが目的ではなく,そのような関わり方もおおいにアリですし,逆に芸能家をより知りたければ何かを習ってみるのは近道かもしれません。